メドキュレーション株式会社は、2024年12月に立ち上がった医療系ベンチャー企業です。
現在子宮がん・膀胱がん・直腸がんに対して自費治療で行われているNIPPという治療を、保険適用で誰もが受けられるようにすることを目指しています。
日本では毎年11万人が子宮がん、膀胱がん、直腸がんにかかり、3万人以上が亡くなっています。
私たちは患者さんの治療の選択肢を増やしたいと考えています。
保険適用を目指す最初のステップは、NIPPで使用する装置の改良に向けた基礎研究費用、特許申請・取得費用、治験準備費用、ベンチャー企業の運営費用です。今回のクラウドファンディングでは、これらの資金を集めたいと考えています。
私たちは1日も早く、NIPPを受けた患者さんの笑顔が見たいと心から願っています。
この挑戦には、あなたの力が必要です。 あなたの支援が、 NIPPを待ち望む患者さんの未来を変える力になります。どうか、ご支援をお願いいたします。
私たちは2027年の治験実施に向けて、段階的に準備を進めています。治験開始までの初期2年間に必要な運営費用は総額6,000万円を想定しています。さらに治験実施にかかる費用を含めると、計画通りに進んだ場合に必要な資金は総額3億600万円にのぼる見込みです。
クラウドファンディングでご支援いただくと同時に、足りない資金は株式譲渡によって調達する予定です。
今回のクラウドファンディングでは、NIPPで使用する装置の改良に向けた基礎研究費用、特許申請・取得費用、治験準備費用、ベンチャー企業の運営費用を募ります。
NIPPは複数のがんに対する可能性を持ち、さまざまなステージの患者さんに適用できるポテンシャルを持っていると考えています。しかし現時点では十分なエビデンスがそろっていません。基礎研究のデータをそろえて、治験という次の段階に進めたいと考えています。
さらに、私たちはクラウドファンディングにより多くの方にご支援していただくと同時に、このクラウドファンディングプロジェクトを広く認知していただくことで、多くの患者さんやご家族、友人の方にこのNIPPを届けることを目指しています。
2000年に開発されたNIPPは、これまでに400例以上の症例実績があります。NIPPが開発された当時は医療現場でのレギュレーションが比較的緩やかで、保険適用外の使途であっても医師の判断でカテーテルを使用できる柔軟な環境でした。NIPPで使うカテーテルも保険適用外ながら、医師の判断で活用されていました。
しかし2007年、保険適用外の方法による医療機器の使用が厳しく制限されることに。NIPPに必要なカテーテルも使用できなくなり、NIPPは保険治療として実施できなくなってしまいました。
NIPPは自費診療で1回当たり数百万円。多くは2回行う必要があります。経済的負担の重さから限られた患者さんしか受けられない治療になってしまいました。
2015年に先進医療Bに認定され、保険適用に向けた治験のチャンスをつかみました。しかし一緒に進めていた企業の都合で治験が中止に。2017年以降、治験実施に向けて公的資金の申請を6回ほど出したものの、採択には至りませんでした。
2024年、さまざまな方の努力と協力でようやく自費での再開にこぎつけました。さらに「NIPPを保険適用で誰もが受けられるようにしたい」という想いを持つ仲間が集まり、メドキュレーション株式会社を設立。2025年現在、保険適用にむけて動いています。
過去の論文から治療効果を抜粋してご紹介します。
子宮頸がん術後/再発の方を対象とした研究では、
・治療により完全にがんが消えた人と、がんが縮小した人を合計した割合:57.7%
・治療を受けた方のうち半数の人が生存している期間:約2年1カ月
という結果が得られています。 ※文献1
直腸がん術後/再発の方を対象とした研究では
・治療により完全にがんが消えた人と、がんが縮小した人を合計した割合:30.4%、
・痛みの軽減が見られた人の割合:91.3%
という結果が得られています。 ※文献2
浸潤性膀胱がんの方を対象とした研究では
・がんが完全に消えた人の割合:50%
・膀胱を残すことができた人の割合:100%
・5年後も生存している人の割合:48%
と報告されています。 ※文献3
柴垣 智広
メドキュレーション株式会社 代表取締役
はじめまして。メドキュレーション株式会社の柴垣です。
私は医療機器メーカーで営業を担当したのち、マーケティング部門で日本市場に適した製品の導入や、安全な使用の普及、安定供給の仕組みづくりなどに携わってきました。
NIPPを知ったのはメドキュレーション株式会社 技術責任者・顧問の小野澤先生との再会がきっかけです。小野澤先生とは、医療機器メーカーの営業先で知り合い、20年以上の付き合いになります。
2024年夏、先生との再会が私の人生を変えました。
小野澤先生からNIPPの話を聞いたあと「ベンチャー企業を立ち上げるから社長やってくれない?」とお誘いを受け、「はい」と2つ返事で承諾しました。
私は大学生の頃、インド・カルタッタにあるマザーテレサの施設「マザーハウス」でボランティアをしたことがあります。そこには身寄りもなく、もう治療もできない、余命わずかの方たちが多くいました。
私はあるおじいさんの食事介助を任されます。ご飯を口に運んであげると、彼の目からぽろっと涙が…。「人の役に立つっていいな」。この想いが私の原点であり、NIPPの保険適用を目指す原動力です。
NIPPは子宮頸がんの治療にも効果が期待されています。もし家族が子宮頸がんになってしまったらNIPPを受けてほしいですし、その先に待っている明るい未来を家族一緒に見てもらいたいと思っています。
しかし自費で1回500万円という高額な治療費のせいで、多くの人にとってNIPPは「選びにくい選択肢」になっているのが現状です。
そんな現状を、一刻も早く変えたい。
今は基礎研究の段階で道のりは長いように見えますが、1日も早くNIPPを誰もが受けられるようにすることに強い責任を感じています。
これから先、がんにかかったとき「NIPPがあってよかった」と思える未来を作るため、あなたのご支援をお待ちしています。
小野澤 志郎(医師)
杏林大学病院放射線医学教室 准教授
日本IVR学会特任理事
メドキュレーション株式会社 顧問・技術責任者
はじめまして。メドキュレーション株式会社の小野澤志郎です。
医師になって25年間、NIPPをはじめ数多くのカテーテル治療を行ってきました。カテーテル治療は細い医療用の管であるカテーテルを用いて治療を行うため、身体の負担が少ないことが大きな特徴です。個人的には頭のてっぺんから足の先まで、非常に広い範囲のカテーテル治療を行っています。
カテーテル治療は奥が深く、大学病院ではチームを組んで治療に当たっています。また他の病院から声がかかり患者さんの治療に関わることもあります。2023年から日本IVR学会の理事として、カテーテル治療を広く知ってもらうため広報もしています。
そして今、私たちはNIPPという、子宮がん・膀胱がん・大腸がんへの新しいカテーテル治療法を、多くの患者さんが受けられる未来を目指しています。
私がNIPPと出合ったのは2001年、医師になって1週目のこと。師匠である村田智先生(現帝京大学ちば医療センター放射線科教授・IVRセンター センター長)に見せてもらった治療に釘付けになりました。
「この治療法は世界に出さなければならない治療法だ」と強く思ったことを今でもはっきりと覚えています。
かつては保険診療で提供できていたNIPPも、制度の変化によって保険適用外となり、自費治療へと変わりました。私は再び保険適用に戻すために家族との時間も削り、時間と労力を惜しまず走り続けてきました。
ですが、思い通りにいかない日々に心が折れそうになったこともあります。
「もう、止めようかな…」
そんな私に、妻は言いました。「この治療のためにどれだけ時間を費やしてきたの?ここで止めるのは、一緒に過ごせるはずだった家族との時間を無駄にすることだよ」
その言葉に涙が止まらず、私は 「絶対にあきらめない」と心に誓いました。
そして2024年、さまざまな方の努力と協力でようやく自費での治療再開にこぎつけました。
NIPPを受けられた患者さんたちを多く診てきました。多くの患者さんが腫瘍の縮小や痛みの軽減、全身状態の改善が得られるため、とても満足していたことを今でも覚えています。
しかし、その責任に押しつぶされそうになったこともあります。「私が諦めたら何人の患者さんが不幸になるのか」。そんな思いから、夜に飛び起きた日もありました。
現在、最後のひと工夫を施すことで誰にでも実施可能な治療法にする段階まで来ています。
これからNIPPが日本だけでなく世界に広まって、多くの人の助けになる世界を夢見ています。その入口に立っていると信じて、これからも活動を続けていきます。
この挑戦を、どうか一緒に支えてください。
皆さんのご支援が、NIPPを必要とする患者さんの未来を大きく変える一歩となります。ぜひ、ご支援をよろしくお願いいたします。
中川 健
メドキュレーション株式会社 総務責任者
小野澤先生からNIPPの話を聞いたとき、「これは本当に広めるべきすごい治療だ!」と強く感じました。長年、会社経営に携わる中で直感が働いたときは、たいてい間違いがありません。医療の資格はありませんが、医用画像システムの導入・保守に関わってきた経験から、この治療の価値と可能性を信じています。私は経営面からチームを支え、NIPPが一日でも早く多くの患者さんに届くよう尽力していきます。どうか、私たちの挑戦を応援してください。
三沢 雄吾
メドキュレーション株式会社 取締役・広報責任者
株式会社imagenic 代表取締役
NIPPの普及を目指す小野澤先生たちの挑戦が、世界に向けて大きく踏み出す瞬間に携われることを嬉しく思います。私自身、幼い頃に父をがんで亡くし、「有効な治療法があるなら、一人でも多くの人に届けるべき」という想いは人一倍あると思っています。NIPPが「知るべき選択肢」として認知を拡げることには大きな価値があります。このクラウドファンディングは、資金調達にとどまらず、認知を広げ普及を加速させる重要な機会です。私もこれまで様々な企業や省庁の情報発信に関わらせていただいた経験を活かし、このプロモーションに全力で携わりたいと感じました。ぜひご支援いただけましたら幸いです。
片田 芳明(医師)
東京医科大学茨城医療センター放射線科 准教授
メドキュレーション株式会社 顧問
カテーテル治療を専門としています。その24年の経験の中で、「この治療は非常に効果が高いな!」と感じるものであっても、保険適用とならなかったり、治療に必要な機材が手に入らなかったりといった理由で、広く臨床応用されることなく時間が過ぎていく治療法を多く見てきました。NIPPは担癌患者さんにとって希望ある治療選択肢ですが、保険適用とならない限り、全ての患者さんに平等に治療を提供することができません。このプロジェクトを通して、NIPPが保険適用となることを見据えて活動を継続することで、1人でも多くの患者さんのお役に立ちたいと思っています。皆様のご理解とご支援をどうぞ宜しくお願い致します。
山門 亨一郎
兵庫医科大学病院 主任教授・診療部長(放射線科)・
放射線医療センター センター長・副院長
日本IVR学会理事長
がん治療の進歩は、医療技術の革新とともに常に歩んできました。その中で、NIPP(Negative-balance Isolated Pelvic Perfusion)は、身体への負担を抑えつつも、従来の治療では難しかった腫瘍に高濃度の抗がん剤を集中的に届けることができる、非常に革新的なカテーテル治療法です。
この技術が保険診療として再び広く使えるようになれば、子宮がん・膀胱がん・直腸がんなど、従来の治療が困難であった多くの患者さんに新たな選択肢を提供することが可能になります。
日本IVR学会としても、本プロジェクトがNIPPの再評価と普及に向けた大きな一歩になることを確信しており、心から応援いたします。
■当初目標金額(1stゴール) 500万円
(内訳)
・基礎研究費用(プロトタイプでの除去性能検討、実験のために用います)
・特許取得、申請費用
・治療法の保険適用とするためのベンチャー企業のホームページ作成および運営費用
・会社運営費用
・データ管理費用
※今後、2ndゴール・3rdゴールも予定しています。
・本プロジェクトへのご寄付は、治験参加への優遇等を行うものではございません。ご寄付と臨床試験への参加は関連いたしませんので、予めご了承ください。
・ご寄付のお手続き時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
・本プロジェクトでは、NIPPの基礎研究に対してご寄付を活用いたします。必ずしもスケジュール通りに進行でき、想定通りの結果が得られるとは限りません。大幅な変更が生じる場合にも、活動報告などを通じてお知らせしながら、皆さまのご寄付を大切に活用して関連した研究を継続いたします。